続3 息子たち(長男の話)

ライバル(好敵手)

 
長男には、仲の良い友達がいた。子供の頃、そして今も連絡を取り合っている。H君としておくが、勉強では歯が立たなかった。今回は、ライバルを持つことが人間を成長させる話である。
(写真は京大吉田キャンパス:京都の魅力に惹かれる)


長男とH君は共に地元中学を卒業し、長男は刈谷高校・一浪して京大工学部。一方のH君は、旭ヶ丘高校・2浪して東大法学部に合格した。私の田舎では、名大は毎年合格するが、京大は10年に1人。まして東大は50年に1人しか聞かない。

 
京大に合格すれば、“10年間は田舎のヒーロー”になれる筈だったが、1年間の短いヒーローだった。何しろ1年後に(こともあろうに)同級生が天下の東大法学部に合格してしまったので、今や東大に隠れて話題にも上らない。しかし、H君と言う良きライバルのお蔭で、今の長男があるのも事実だ。有難いことである。
(写真は東大 安田講堂:ノーベル賞受賞者は出ないが、素晴らしい大学だと思う。)


自慢話?はこれくらいにして、ライバルがいると良いことが2つある。

1.切磋琢磨が自分を向上させる。
人間に“負けて嬉しい人”はいない。むしろ、程度の差こそあれ“負けず嫌い”である。アイツには負けたくないと努力する。陸上競技のマイルリレーなどは、気持ちが記録を短縮させる。これは、若い時に大切である。


2.慢心がなくなる。
大人になるほど、慢心(驕り)が身を亡ぼす。(会社が傾く、国が亡ぶ)。天狗・お山の大将になったら成長は止まる。私は,こちらの方が大切だと思う。


スポーツマンたる者、目標達成に向け努力すると共に、ライバルに負けないことを心の糧として頑張ってほしい。