会長の”Imadokiの大学受験(京へ)” 自分の人生は、自分が主人公 その7
その7 “何がやりたいか”より、“何処に行きたい”か
表が息子の受ける大学・学科名である。ご覧の通り、地球工学(土木)・電気・機械・情報そして化学,おまけに文系の経済まである。豊田高専でいえば、建築以外全て網羅しているわけで、「一体何なんだ」となる。
息子の願書提出大学
大学 | 学部 | 学科 | ||
---|---|---|---|---|
京大 | 工学部 | 地球工学 | ||
九大 | 工学部 | 地球環境工学 | ||
大阪府立 | 工学部 | 電子情報システム工学 | ||
(私立) | ||||
南山(セ) | 経済学部 | 経済学科 | ||
同志社 | 理工学部 | エネルギー機械工学 | ||
同志社(セ) | 理工学部 | 化学システム創成工学 | ||
慶応 | 理工学部 | 物理情報工学 | ||
早稲田 | 基幹理工学部 | 情報理工学 |
ある時、冗談半分で聞いたことがある。
(私) お前 一体何がしたいんだ。。
(息子) イメージで、情報系とか物理系とか。。。
(私) イメージねぇ。。
(息子) 化学も嫌いじゃないけど。。
(私) あっ、そう。
(息子) 結局のところ、よく分からん。大学のパンフや合格した先輩の話を聞いて。。
それと、阪大は単位取るのに厳しいらしいからヤダなぁ。それに比べ京大は楽らしい。
(私) あっ、そう。
(息子) 。。。行くのは俺だからね!
(私) わかった。わかった。
「何がやりたいかよりも、何処に行きたいか」
この一言に尽きると思う。これは多くの受験生に共通するらしい。
以前、河合塾の担任に聞いたことがある。
『親は、まず「将来なりたい職業は何か」を聞いて、それに見合う大学を勧める。しかし、多くの子供がしっかりした考えがあるわけではない。教員とか医者なら分かりやすいが、卒業後に大企業・有名企業への就職希望が殆どだ。
前者 「学科を優先して大学のランクを下げる。」
後者 「大学を優先して、学科の変更をする。」
大学に入ってから悩みだすのは100% 前者である。彼らは、予備校へ再度大学受験の相談にくるか(このような受験生をImadokiの言葉で“仮面学生”と呼ぶ)、又は親との葛藤に負けて悶々とした日々を送るかである。』
最後に、担任は私にアドバイスしてくれた。
「お父さん、息子さんの行きたい“大学”を受けさせてあげなさい」
このアドバイスに照らし合わせて、もう一度息子の出願状況をみると
・一番行きたい京大は受ける
・私立で行きたい同志社も受ける。
表題Imadokiの大学受験(京へ)の“京へ”は息子が行きたい場所であり、その手段が大学合格であるから、望みを叶える内容になっている。
よくよく考えてみれば、私だって子供が就職する時のアドバイスは
「家から通える会社」
「潰れない会社(大企業)」
であり、自分のやりたいことができる会社があったとしても、将来性が無かったり潰れそうだったりすれば薦めないだろう。自分のやりたいことをやって金がもらえるのは、一握りのプロスポーツ選手か、弁護士・教員などの所謂“先生”である。いずれにしても、社会人になれば金を稼がないといけない。
「男は一生 “金取り虫”である。」
続く
さぁ本番である。
今から思うと、2月は落ち着く余裕など無かった。試験の翌日は別の大学の合格発表だったりと、まるで日替わりランチの如く毎日メニューが変わる日々を送っていた。
プラス1 受験者の模擬・本試験の結果(D君の場合)
京大にこだわり、学科を変更して合格したD君
模試名 | 大学名 | 判定 | 本試験 | 大学名 | 合否 | |||||
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8月大学 | 京大 理 | C | センター | 京大 総人 | B | |||||
9月判定 | 京大 理 | B | 前期 | 京大 総人 | 合格(○) | |||||
10月全国 | 京大 総人 | E | 後期 | 横浜国大 | 未 | |||||
11月大学 | 京大 理 | C | 中期 | 大阪府立 | 未 | |||||
12月センタープレ | 京大 総人 | D | (私立) | 慶応 | × | |||||
東京理科 | ○ | |||||||||
立命館 | ○ |
京大への“こだわり”伝わってくる。理学部といえばノーベル賞を目指す学生が集まると言われる難関だ。10月に総合人間学部への変更理由・そしてE判定は理解に苦しむ。迷いかスランプでもあったのだろうか。私学で慶応が不合格というのは、やはり実力不足かもしれない。心配なのは、入学してから「やっぱり理学部。。。」と迷いだすこと。まぁ京大生は勉強しないから、心配いらないか。。。
プラス2 受験者の模擬・本試験の結果(E君の場合)
京大を断念し、学科を優先したE君
模試名 | 大学名 | 判定 | 本試験 | 大学名 | 合否 | ||||||
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8月大学 | 京大 農 | E | センター | 神戸大 農 | C | ||||||
9月判定 | 京大 農 | E | 前期 | 神戸大 農 | 合格(○) | ||||||
10月全国 | 京大 農 | E | 後期 | 岐阜 応用 | 未 | ||||||
11月大学 | 京大 農 | E | 中期 | 兵庫県大 | 未 | ||||||
12月センタープレ | 京大 農 | C | (私立) | 立命館 | ○ | ||||||
関西大・近畿大 | ○ |
京大 農学部を貫いたが、センター試験の出来が悪かったのだろう。やむなく神戸大の農学部に変更、それもC判定での受験だった。京大の夢を捨て切れて、本来の農学勉強に打ち込んでくれることを願う。
前述したが、駿台では“初心”を書き、教室の後に張り出している。
「東大合格」「絶対受かる」・・・
この中で、何人が初心(シナリオ)通りに巣立っていくのだろうか。
改めて、浪人生活そして志望校選択の難しさを知った。
さて、次回から「試験」と「結果」について記載する。乞うご期待。