会長の ”中欧を訪ねて”(海外旅行の勧め)

プラス1 海外旅行のハプニング   “パスポート忘れ”




今回も、予定の飛行機に乗れなくなった経験を紹介する。それも、先回記載したダブルブッキングから一週間後の出来事。(2007年6月3日)

妻に美しい景色を見せたいと思い、カナダのケベックに行くことにした。前年秋に紅葉をみに行った時、
“これほど美しい紅葉を見たことが無い”

そんな衝撃の再現を期待しての旅行だった。
(写真はケベックシティの紅葉。山一面が黄色に染まり、美しさに圧倒される)


[ さらに奮発して、ケベックで最高のホテル:フェアモントを予約した。ここは歴史に名高いチャーチル首相(英)とルーズベルト大統領(米)の会談場所としても有名である。予約できただけでもラッキーだった。(写真 1893年創業)

しかし、早朝8時 空港に行ってからパストートが無いことに気づいた。なぜ忘れたかと言えば、
『カナダとアメリカは陸続きで、デトロイトからは夕食を食べに出かけれる程に近く、国境を超える意識が欠落していた。』


当然の如くパスポート無しで国境を超えることはできず、夕方の便で行くことになってしまった。妻は怒りと呆れ顔に満ちていた。仕方なくアパートに戻り、パスポートを持参して出直した。幸い、空港からアパートまで30分と近いことがラッキーだった
 ところが夕方から激しい雷雨があり、出発が3時間ほど遅れた。“一度ケチがつくと続いてしまう”とは昔から言ったものた。

 結局、ホテルのチョックインは午前0時。楽しみにしていた夜景も食事も全てタイムオーバー。

”あーあ、どうしてこうなっちゃたのかな。。“


寝れないくらい腹が減っていたので、ピザのデリバリーを頼んだ。しかし、これが実に美味かった。空腹を差し引いても、こんなに美味いピザを食べたことがなかった。ここから幸運が巡って来た。朝食はホテルのレストランで食べた訳だが、雰囲気も景色も食材も素晴らしかった。
“幸運は食事から”


歴史を言えば、カナダはフランス人によって発見され、特にケベックシティはセントローレンス川の河口でヨーロッパの玄関口。(写真がセントローレンス川)
ケベック州は最近のスコットランド独立を同じで、1995年カナダ(英語圏)からの独立を目指して住民投票が行われた。結果は反対51%、賛成49%と僅差で否決された歴史を持っている。道路標識も店の対応もフランス語だ。レンタカー運転も戸惑ったが、何となくわかった。


昨日の失敗を挽回すべく、早朝5時に起きてケベックシティの街を散策した。何しろ街全体が世界遺産に登録されているのだ。その一例が写真の白い建物マクドナルドである。ブティックかレストランか勘違いするほど、センスのある店だった。正面には白い花水木が咲いていた。

緯度の高い地方は、寒い冬が終わる5月末から一斉に花が咲く。デトロイトもそうだが、欧州・北米は寒くて長い冬と短い夏しか無いと私には映るが、“四季はあるのだ”と赴任先のアメリカ人は言っていた。


自らの失敗が招いたケベックだったが、1つだけ言えることは
“決して忘れない旅行である。”

当たり前か!