会長の”次男の大学受験” 第1章 全ては”まさか”から始まった。 4
高校受験 その4
3月23日(火) 合格発表の日がやってきた。次男は、またしても予期せぬことを口にした。
(次男) まずは 半田東に行って、不合格を見届けてから阿久比に行ってくるわ。
(私) 何で、そんな面倒くさいことをするんだ?
(次男) だって、もし阿久比に行って番号がなかったらショックじゃん。
(私) お前 そんなに自信ないのか。
(次男) そうかも。
(私) お前なぁ。。。
中学生の心理はそんなものかな? と少々呆れたが、本人のやることなので、それ以上は言わなかった。・・写真は合格発表風景・・
長女・長男の受験を経験しているせいか、親としての緊張は全く無く、
「ダメでも私立に行って頑張れば同じこと」
そんな余裕があった。しかし、長女(初めて)の時はかなりプレッシャーを感じていたように思う。昔の人が言った言葉に下記がある。
「親にも年齢がある。それは子供を育てた年月」
1人の子供を10年育てれば10歳。2人の子供が仮に7歳と5歳だったら12歳という具合だ。経験が全てではないが実に的を得ている。振り返ってみるに、幼稚園に通う長女の育て方を同じ社宅に住む仲間(私より年下)から教わった。幸い、社宅の行事があったので相談しやすかったが、核家族化・都会化している今は教わる機会がないのも事実だ。
因みに、3年前 私の親年数は54歳。人間で言えば熟年。悟りも開けるというもの。
さて、帰宅すると早速 次男が出迎えた。
(次男) 父さん 受かってたよ。
(私) そうか。良かったな。
(次男) 半田東だ。
(私) はぁ?
(次男) 俺 半田東に合格したんだ。
(私) 嘘だろ。だって試験も内申もダメなんだろう。
(次男) 俺の実力だ!
(私) どこが実力なんだ。
(次男) ・・・・とにかく実力だ。
・・・・
(私) そうか、すごいなぁお前は。
(次男) だろう!
次男はハイテンションだ。世の中にこんなことがあるのかと正直 耳を疑ったが事実である。セオリーで行けば、半田東に合格するには中学の成績順位2桁が最低条件である。(120番じゃ。。)
“当て馬”受験のつもりが。。。
入学後のことはこれから考えるとして、近い・安いは親として本当に有難い。加えて、見栄っ張りの我家族としては自慢(+ミラクル)のネタができたことも収穫だった。
後日、次男が中学校へ報告に行ったとき、10人中 10人から
「何で、お前が半田東に合格できたんだ?」
と言われたらしい。 ・・写真は合格記念撮影風景(次男も有頂天でVサインしただろう)
本タイトルの 〜全ては“まさか”〜 1つ目の“まさか”である。次男の合格勝因を冷静に分析すれば、
1)定員275人中 275番で合格した。
2)何かの手違いで、不合格が合格になった。
受験は筋書きの無いドラマというが、その通りである。
しかし、“しかし”である。
資格試験なら合格すれば“おしまい”かもしれないが、高校合格は大学受験の出発点なのだ。 “まさか”の代償として、入学後に幾度の辛酸を味わうことになる。
続く