会長の”イマドキの大学受験”                                                     参考情報2 受験費用及び学費について

 今回は親として耳の痛い費用に関して説明する。経験した人からは、「とにかく金が掛かるよ!」と言われていた。正直な話し、受験代と試験地での宿泊代。。。なのだから、せいぜい100万円と踏んでいたが、締めてみると予想よりはるかに掛かった。説明する前に結論を書くが、


 「200万円 かかると覚悟してください」
以下、個別に記載する。

1.初年度の学費
初年度費用(単位:万円)

入学金授業料その他
国公立2852282
(私立)
文系277023120
理系2710033160
医歯系90300550940
(参考)
予備校08025105
高専92332
高校0.61213

上表が初年度に必要な平均的な費用である。 
この表から言えることは下記である。
①私立(理系)の授業料は国公立の2倍である。
②予備校は年間100万円ほど掛かるが、国公立に合格すれば2年間で元は取れる。
③私立の医歯学は桁外れに高い。(“その他550万円”とは、寄付金等である)
④高校の延長と思ってはいけない。(備えて貯金すべし!)
因みに高専は安い。授業内容・指導も大学と遜色ないことを考えると、大いに感謝したい。


次に、受験段階で最も悩ましかったのが入学金納付である。
「入学金は“権利”を保障するものであり、期日までに払わないと失効する。」


これが実に曲者で、入学容易?な大学ほど締め切りが早い。当然国公立が最後である。このため、すべり止めや、二股・三股をかけると、倍々ゲームで増えていく。勿論、返ってこない。
“子供が可愛い”・“ひょっとして気が変わって”と考えると、ハマル。
 「一校しか入学できないのだから割り切り、涙をのんで優先順位をつける。」

この戦略が必要となる。後述するが、息子の場合 早慶ダブル合格(予想外!)で、どちらかに決める必要が生じた。私は理系なら早稲田と思っていたが、息子は慶応ボーイに憧れていた。そこで、私の昔話を語り、随分話し合いをしたが、結局のところ本人の希望で慶応へ27万円を納めた。
(行って勉強するのは子供だが、金を払うのは親!!)

この時の心境は
「できるものなら、弟の入学に使えませんか 早稲田大学様!」であった。


2.受験諸経費

 明確に金額がわかっているのは上記表の項目で、実際に動いて見ると、思わぬところで金がどんどん無くなっていく。主なものを表にした。息子は京都(遠方)&下宿なので、ここに費やしたものが結構多い。以下、やってみて感じたことを記載する。


①下宿は合格する以前から親子で決めている。
 合格すれば、下宿を探すために親子が殺到すると睨んだ私は、会社を休み翌日の金曜日朝早くに現地不動産屋を尋ねた。が、驚いたことに、
「合格したと仮定して仮押さえする」

親子が多いことが分かった。1ヶ月も前から親子で受験会場の下見と合わせて、下宿を決め予約金を前納している。


その他 諸経費(数値単位:万円)

受験料3.5一校
交通費2.5東京方面1回
宿泊・食事等1.5一泊
下宿代51ヶ月
下宿立上げ20冷蔵庫等日用品
礼金15
下宿下見5
引越し2通常は8万円
その他20スーツ,お祝い等
 親バカだと思っていた私の “バカ” 程度は序の口で、世の中には用意周到な親が沢山いることを、合格早々知ることになった。 下宿はピンキリなので、親が最初に予算・仕送り金額を明示すると話しは早い。この業界も二極化が進んでいて、京都では7万円代か4万円以下となっている。  因みに息子は4万円のバス・トイレ付きワンルームである。大人から見れば、多少の古さを我慢すれば新婚カップルでも十分生活できる。 私の時なんか。。。。昔の話しをすると長くなるので止める。 ②引越しは合格する以前から予約している。 これもビックリ。考えてみれば入学式は集中するのだから、引越す日程も3月末・4月初の土日である。下宿と同じで親が事前に「行き先未定で!」予約している。これは賢い。うっかりしていた。引越し屋2社に聞いたが満員御礼で、やむなく自家用1BOXに机などを詰め込んで土日2往復してしまった。このためガソリン・高速代の2万円で済んだが、とても疲れた。 ③親が決めてやらないと進んでいかない。  イマドキの受験は、極めて研究し尽くされたシステムの中で、受験生は合格するために模擬試験・集中講義。。等、必死になって消化していく。レールから“逸脱しないよう”・“乗り遅れないよう”に進んでいる。身の回りのことなんか考えている余裕がない。そんな時間があったら、 「数学の問題でも考えろ」 である。従って、合格した瞬間から「自分のことは自分でやれ」というのは殺生である。  「親が助けないと転んでしまうどころか、一歩も進まない」 これが現実である。親バカではないと思う。 3.4年間の合計費用 国:国立 私:私立
国・自宅国・下宿私・自宅私・下宿
入学費8282140140
入学経費20902090
4年間費用404637700950
5068098601180
バイト-212-232-288-276
親支出294577572904
  最後に4年間の合計費用である。 ①国立自宅通学は300万円であるが、私立下宿は3倍の900万円必要である。 ②面白いのは、私大生の方がバイトで稼いでいること。親孝行かのか? 勉強しないのか? 平均すると5万円/月稼ぐことになる。結構な金額だ。ただ、バイト代は小遣いだから、このような単純計算は。。。 以上、あくまでも参考値である。お金の話は“血も涙”もない世界であるが、受験生を持つ親であれば避けて通れない。  上記をまとめて、再度記載する。   1.受験は200万円用意する。   2.浪人しても国公立大(特に自宅通学)に合格すれば、すぐ元は取れる。             続く 次回より 予備校編を連載します。 乞う ご期待!