(長坂) 夢はありますか? 2

私の夢が「本を書く」ことになった話です。


高専3年生の秋 当時17歳だった私は突然髪の毛を剃って頭を丸め、なぜか色紙に「夢」と書きました。 写真がその色紙です。このOB日記を書くにあたり、本棚を探したていたら見つかりました。(捨てると夢まで無くなってしまうので)40年間捨てずに保存しています。今眺めても実にヘタクソな字です。
 「夢」と書いたのは、「この日から新しい自分を見つけよう」という感情だったと思います。若者が青春していた。ただそれだけのことです。
しかし、「夢」と書き終えた時に、天から「声」が聞こえてきました。その声は、


「本を書きなさい」

と言いました。私には、なぜだか分かる由もなく、また深く考えることもなく、その時はそれで終わりました。

それからと言うもの、たびたび聞こえてくる「天の声」に結局は従ってきました。例えば、結婚相手(妻)を選んだ時もそうです。彼女と付き合って3か月くらい経った時、「天の声」が、
「お前はこの人と結婚するんだ!」
と言ったのです、自負していますが、当時は(も?)モテテいましたので、他にイイ女や言い寄ってくる女性がいないことは無かったのですが、結局彼女と結婚することになりました。
 想えば、彼女との2年間の交際中は頻繁に喧嘩別れをして
「もう、これでオシマイ。次!」
と思った時でも、彼女に連絡しなければいけない何かが起こりました。例えば、“彼女の通勤用定期が車中に忘れてあった”とか。。。その度に本意ではありませんでしたが、仕方なく連絡し、また交際が継続していく。
そんなことに繰り返しの末に晴れて?結婚した次第です。

 結婚してから妻に定期券などの話をしたら、全くの「偶然」だったと言いました。


同じような体験は仕事でもありました。その度に、


「天の声の言うことだから仕方ない。」

と自分に言い聞かせながら生きてきました。
こうして、私の夢は「本を書くこと」となりました。

そして、冒頭に書いた「夢」の色紙から30年が経ち、アメリカ赴任の時がやってきたのです。


(写真はニューヨーク“自由の女神”の前で次男と。10年前 中学1年の彼は英語力も皆無なのに単身渡米してきた。私と一緒で無鉄砲?)


夢はありますか?


続く