(長坂) 夢はありますか? 7

剃髪の効用 2


 当然ですが,突然のスキンヘッドは校内で話題になりました。

「おい、長坂どうしたんだ。」

と、先生まで聞いてきます。
「ちょっと青春しただけ。。」と言っても、

「彼女にフラれたのか? 悪いことしたのか? 改心でもしたのか?」

しかし、本当に青春しただけなので逆に怖がれてしまいました。我々の頃には、高専でもヤンキー学生はいて、リーゼント頭や気取ったメガネなどで威嚇していました。そこに、スキンヘッドの私が突然出現したものだから、彼らでさえ、私とすれ違う時は道を開けてくれました。今まで声も掛けてくれなかったヤンキーの先輩が、下手に喋ってくれます。
こうなると、こちらも気が大きくなって威嚇するのです。実に快感でした。別に喧嘩が強くなった訳でも、ヤクザと親しくなった訳でもありません。
単に頭を剃っただけ!


 周りの連中から見れば、17・18歳の一番カッコつけたい時に頭を剃るなんて考えられないことだと思います。やがて、私の頭をカッコイイと思う後輩まで出現し、数人がスキヘッドになり、ちょっとしたブームになりました。
こういう状態は一か月ほど続きました。そして、私の髪の毛が伸び出して目立たなくなったところで終わりました。


後に残ったことと言えば、
「あいつは、何を考えてのるか訳が分からないが、やると言ったらやる奴!」
というレッテルが張られたことだったと記憶しています。

            続く
    

プラス1 マスターズゴルフ 
 この写真は、先日行われたゴルフの祭典「マスターズ」開催場所オーガスタ・ナショナルゴルフクラブの18番グリーンである。赴任時にやりたいことの1つが、「マスターズを観戦すること」であり、夢叶って撮影した一枚である。たしか2006年だったと思う。(マスターズの話題は2011年4月に掲載)


 さて、今年は若干21歳のジョーダン・スピースが優勝したわけだが、我々日本人に夢を与えてくれたのが松山英樹の活躍だ。彼の記事・映像で“凄いな”と思ったこ言葉が2つある。


「(5位入賞で)嬉しい気持ちもありますけど、やっぱり優勝を目指してきているので、悔しい気持ちがある」
「悪い流れでも踏ん張れるのは、米ツアーでやっていることが生きているから。」

プロ根性というか、勝負に生きるアスリートの言葉である。彼ならマスターズに勝てるかもしれない。
日本人の誇りである。


夢はありますか?