会長の ”そうだ京都、行こう。”  Vol. 2

(和菓子) 松風

 京都の土産と言えば、まず頭に浮かぶのが“八つ橋”。
仕事で行くときは、味と“行った証明”も必要のため、決まって八つ橋を買う。最近は色々な味があり食べ比べるのも楽しい。
しかし、沢山の土産がある今の京都で、通り一辺倒だから
 “えぇー、また八つ橋?”

と言われてしまった。そこで、何か京都らしい土産はないかと調べて見つけたのが、今回紹介する松風(写真)である。これには歴史があり、オヤジが買う土産としては最適であった。

 「織田信長一向一揆制圧のため、石山本願寺を攻めた際、寺内で糧米が欠乏した。亀屋陸奥(製造元)の当主が菓子(写真)を考案し飢えを凌いだという。のちに顕如が当時を思い出し、
 “忘れては波の音かと思うなり 枕に近き庭の松風
と詠んだ歌にちなんで松風と呼ばれたという。」


 実に400年以上の歴史を持つ和菓子である。亀屋陸奥(かめやむつ)は本願寺の御用達として、供物や慶事に関わる諸雑務に携わってきた。おそらく織田信長も、豊臣秀吉も食べたに違いない。
 
せっかくだからと思い、西本願寺隣の聞法(もんぽう)会館で購入した。
 〜写真は西本願寺阿弥陀堂重要文化財)〜


賞味した感想は、
“現代には無い味。美味いと言えば美味い。和菓子か、非常食か、。。。。”

 我家族も含め、女性陣には思いの外 好評だった。おまけに織田信長も食べたことが話題となり,文字通り土産話となった。


ご賞味あれ。(名古屋駅高島屋にも売っている。)


プラス1  浄土真宗一向宗
前回記載した法然(浄土宗)の弟子であった親鸞は、師の教えを一歩進めた。阿弥陀さんに最も救われるべき存在は、煩悩の深い悪人であると説いた(悪人正機説)。この教えは農民や地方武士の間で広がり、室町時代には一向一揆として時代を動かしていく。
中日新聞に、五木寛之さんが“親鸞”を掲載しているので興味のある人は読んでください。)


 さて、日本人は数字合わせが好きなようで“京の三閣”という言葉がある。金閣寺鹿苑寺)、銀閣寺(慈照寺)は容易に想像がつくが、残りは今回紹介した西本願寺の“飛雲閣(ひうんかく)”である。拝観料は無料だが予約しないと入れない。
私は夏に行ったが、人数制限があり静かだった。ガイドの説明もしっかりしていた。
 たしか、年に数回は建物の中まではいることできる(特別拝観)。


そうだ京都、行こう。