その2 クラス分け
息子の“俺 駿台にするわ”という返事に、ちょっとビックリした。
(私) そうか、しかし何でまた。。 どこか良いところがあったのか。
(息子) 別に。。。河合塾と殆ど同じだ。やり方もクラスも、費用も。。。
(私) じゃ、なぜだ。
(息子) 河合塾と何処が違うんだと聞いたら、”はっきり言って、何も変わらない。同じだ。”と答えてくれた。正直なところが気に入った。
(私) そうか。分かった。駿台で頑張れ。
私は嬉しかった。つい一ヶ月前の名大受験で、学科選定を機械・航空⇒物理工への押しの甘さを悔やんでいた。息子が駿台に決定したことよりも、私の願い(複数校を見学)を聞いてくれたことに、である。
既に3月も終わりに近づき、予備校選択も最終段階となっていた。駿台に行くと決めたはいいが、予備校にもレベルに応じたクラス編成(下表)がある。
理系クラス分け
クラス名 | 偏差値 | 人数 |
---|
ス-パ-東大DASH | 注* | 20 |
ス-パ-京大DASH | 注* | 20 |
---|
ス-パ-東大 | 50 | 30 |
ス-パ-京大 | 50 | 30 |
ス-パ-名大 | 46 | 50 |
ス-パ-難関国立大 | 46 | 50 |
ハイレベル名大 | 45 | 50 |
ハイレベル国公立大 | 42 | 50 |
国公立大 | 40 | 無制限 |
ハイレベル私立大 | 42 | 無制限 |
注*独自の認定試験で決定
息子は、“スーパー京大DASH”を狙っていた。
河合塾同様、予備校のエリートクラスである(こういう表現が妥当かは疑問だが。。。) しかし、ここに入るには
駿台独自の認定試験に合格することが必要であり、一方で定員が20名に達したら締め切るという運不運も伴う。認定試験は複数回受けることができるらしい。
駿台を尋ねた初日に試験を受けたが、落ちたといった。
「イマドキの大学受験は、予備校に入るのも大変だ。厳しいものだなぁ」
率直な感想である。やがて、2回目にして認定にパスしたとの連絡があった。そうか、
「これで京大は合格したようなもんだ」
これまた、ノー天気な私は考えてしまった。
厳しい毎日が待っていることなど想像せずに。 勉強も精神状態も。。。
因みに表の“偏差値”とはクラス分けの基準で、過去の模試試験値である。スーパー東大DUSHからスーパー難関国立大まで200名で、これをSA(上位)とSB(下位)の2つのクラスに分けて教室を決める。DASHは必然的にSA、これに他クラスの上位者を選別して100名ほどにする。
なお、国公立大・ハイレベル私立大も偏差値はあるが人数無制限?となっている。経営(金儲け)を成り立たせることも重要なのだ。予備校に定員はない。
“来るもの拒まず”
“たくさん来てほしい”
である。もちろん、この中には高校時代スポーツに打ち込んだ者、心機一転して挑戦すると者など、ツワモノもいる。1年間の遅れは十分に挽回できる。まさしく努力で掴み取る世界だ。
もう1つ驚いたことがある。理系全部の中で、
「男女の比率は65:35」
である。3人に1人が女性の時代である。これまた昭和に青春を過ごした私からは信じられない事実だ。
続く。
プラス1 浪人生から親へのメッセージ
下記は、
駿台生の“生の声”を集めたものである。
★ぜひ言いたい、言わせてほしいこと。
・絶対合格するから信じてくれ!
・ いつも本当に感謝しています。
・ 弟と比べないでほしい。
・ もう少し大学受験のことを理解してほしい。
・ 浪人させてくれて本当にありがとう。
・ がんばってます。
・ 成長して行く姿、しっかり見とってね。あたたかく見守ってください。
・ 遊んだりもするけれど、ちゃんと頑張るんで、よろしくお願いします。
・ ワールド
カップくらい見させてください。
・ 親のマイナス発言いかんぜよ。
・ 「頑張ってるの?」ではなく「頑張って」といってほしい。
・ 寮生活には慣れたし、何とかやってるけど、やっぱり家でお母さんのギョーザが
食べたいです。ホームシックにならないと思っていたのに、見事ホームシックになりました。
・ 私大には絶対行きたくない。できれば名大。少なくとも
名工大には行きたい。
・ 集中しているときにテレビの音量を上げないで。
・ 買い物とかテレビとかで誘惑するのはやめてほしい。
・ 弁当うまいっす。カーちゃんありがとう。金出してくれてトーちゃんありがとう。
・ 寮にも入れてくれてありがとう。
・ すぐには成績は上がらないけれど、受験のときまでには間に合わせてみせる。
・ 気にしていることを、いちいち言わないでほしい。
・ あと一年だけ我慢してください。
・ 模試の日に“出来た?”とか聞かないで。。 “○○君は××大の医学部らしいよ”とか。。知るか!
・ 自分でも言葉にすることができない感情も多くあります。私が泣いてたら無理に問いたださずに、そっとしておいてください。
・ 親の希望することを、はっきりと言ってもらいたい。