会長の”イマドキの大学受験” 都(みやこ)は遠く その3
さて、前期はこれで決まったわけだが、後期も含めて願書を出さないといけない。
この時初めて知ったことが2つある。
①前期に合格して入学手続きをした時点で、後期の受験資格を失う。ダメ元で後期勝負(前期は保険)は成立しない。
②下表が主な工学部の募集人員であるが、後期募集のない大学が結構ある。皮肉にも息子が希望する京大、そして身近な名大がこれに該当する。(写真は名大)
工学部の募集人員
大学名 | 前期 | 後期 |
---|---|---|
東大 | 1108 | *100 |
京大 | 955 | 0 |
東工大 | 862 | 146 |
九大 | 681 | 117 |
阪大 | 980 | 254 |
横国大 | 305 | 388 |
名大 | 666 | 0 |
東北大 | 591 | 0 |
神戸大 | 420 | 120 |
千葉大 | 455 | 165 |
名工大 | 562 | 270 |
静岡大 | 261 | 115 |
三重大 | 223 | 106 |
岐阜大 | 297 | 126 |
以下、同じような会話が始まった。
(私) ところで後期はどうするんだ。
(息子)名大単願で勝負したい。
これまた予想しない言葉だった。自分が行きたくない大学を受けるくらいなら、浪人覚悟で勝負したいという気持ちだろう。京大を諦め名大の後期が無いのだから、どこを受けていいか考えつかないのだろう。しかし、夢や憧れは大いに大切であるが、 受けずして浪人するのは馬鹿げている。 会話は続いた。
(私) 確実なところを受けたらどうだ。名工大とか。。。。
(息子) 今更 名工に行く気はない。
(私) だったら東工大を一発勝負したらどうだ。
(息子) 受かるわけない。
(私) だって、名工大じゃ満足しないんだろう? だったら勝負しろよ。
(息子) 無理なものは無理!
(私) 下宿したいなら、静大でも父さんの母校千葉大もある。国立受かったら授業料も安いし、大学院を目指す手もある。
(息子) どうもイメージが沸かない。
(私) じゃ、どうするんだ! 名大だけ勝負して、不合格だったら浪人も良いかもしれんが、何の保障も無いし1年は長いんだぞ。
(息子) そりゃ、わかっている。だけど妥協はしたくない。
(私) 受けないという選択肢はないだろう。試験はやってみないと分からない。“まぐれ”もある。
(息子) 。。。。。
反応の無い息子にイライラしながら、
(私) もし合格したら、行ってももいい大学はどこだ。
(息子) うーーん。 関西方面かなぁ。
(私) じゃ、阪大はどうだ。
(息子) お父さんがいいなら。。。皆に相談してみる。
こう言って会話は終了した。 翌日 私に『後期は阪大にする』と言った。こうしての息子の受験する大学は決まった。(写真は大阪大学 吹田キャンパス) 息子の頭の中にあった 「京都に住みたい。手段は京大合格」 は、こうして崩れ去ったのである。 (追記) 因みに、私立大学は受けないことを正月前に決めたがけであるが、以下にその時の会話を追加しておく。
(私) 「私立は受けるのか?」
(息子) 「全く考えてない。」
(私) 「そりゃ、京大が受かれば問題ないけれど、早慶だったら行ってもいいぞ。金は掛かるが父さんも頑張るから。」
(息子) 「別にいいよ。それに俺が私立行ったら弟に払う金がなくなる。あいつは。。。」
(私) 「まぁ、そうだな。じゃ国立一本でいくか。」
(息子)「うん、そうする。」
親孝行息子というか。。。この時点で、息子は「俺は絶対に京大に合格する」と考えていたし、私は「京大が駄目でも、何処かの国立には受かるだろう」と思っていた。 (写真は慶応義塾大学 三田キャンパス) 続く プラスα ユニークな入試数学問題 2003年 大阪大学 後期 「円周率πは無理数であることを示せ」 東大も同年に「円周率πが3.05より大きいことを示せ」という問題を出している。 2003年の問題作者は、東も西も円周率が好きか、写真のように“パイ”が好きなのかなぁ。 お試しあれ!