(長坂) 旅は道連れ(九州)  その4

別府温泉


大分の温泉と言えば今は“湯布院”だが、私が学生のころ(それ以前も)温泉といえば別府であった。まぁ、日本で言えば熱海・登別・草津。。の類
(写真は、至る所に湯けむりが上がる別府温泉郷)


そんな別府温泉が初日の宿泊先である。正直、時代遅れの感はあったが、夫婦でのんびり街を歩くのも乙なものであった。昨今は中国・韓国の旅行者が増えたが、こと九州は著しくフロントも中国語が話せるスタッフが常駐しているらしい。


実に40年振りの別府である。初回は高専3年の春休みに九州を旅行し、別府ユースホステルに泊まった。当時ユースは安価(2食付きで2,000円程度)で人気があり、特に別府は九州三大“気狂いユース(別府・高千穂・指宿)”と言われていた。


“気狂い”の意味は夕食後のミーティング(懇親会)が奇抜であったこと。宿泊客を楽しませ、交流させるアイデアが満載だった。今思えば、この時の経験(懇親会の出し物、進行、交流)が、内気?だった私を脱皮させてくれたかもしれない。内気とは、大学生に対するコンプレックスで話ができなかったこと。

大学とはどんな所で、大学生とりわけ文系はどんな人種の集まりだろう。苦しい受験勉強をやり終えたのだから、さぞかし大人に違いない。 ”


そんな引け目みたいなものがあったが、それを払拭してくれたのがユースホステルでの大学生との交わりだった。結局、高専も大学も変わりがなく、(勝ってに)負い目を感じているのは自分だったと悟った。
 
約40年ぶりに訪ねた訳だが、懐かしき想いに浸った別府だった。

続く。