会長の”次男の大学受験”                                                                あとがき 1

あれから 

 次男が入学して早4か月が経った。テニスサークル(飲みサー)に入って楽しそうにやっている。こんなハズじゃなかったと悩む5月病も経験した。今ではファーストフード“すき屋”でバイトをし、自動車学校にも通いだした。これが普通の大学1年生の生活だろう。そんな中で私が感じたことを記載する。


 “アメフトの夢”を消して申し訳ないと思っている。
合格発表の日からサークルの勧誘が始まり、次男も楽しい大学生活を夢見て色々と顔を出したようだ。そんなある日、
 (私)   サークルはもう決めたか。
 (次男)  まだ。。。
 (私)   4月中に決めればいいので、まずは色々と調べてみると良いぞ。
 (次男)  ・・・アメフトの先輩に面白い人がいて。。
 (私)   えっ、アメフトって、あの。。
 (次男)  そう、体育会系のアメリカンフットボール
 (私)   それは意外だなぁ。遊びたいと思ったけど。
 (次男)  週4回の練習だから残りはバイトができるので、何とかなりそう。
 (私)   しかし、遠征とか道具代とか結構金かかるんだろう?
 (次男)  そうかも知れん。まぁバイトで何とかするよ。。
 (私)   そうか。。。そうしてくれ。 ちょっと、これ以上の仕送りはなぁ。。
 (次男)  分かってるって。

このあと、悩んだようだが結局止めにしたらしい。私としては、“どうしてもやりたい”と言ってきたら金は何とか工面するつもりでいたが、次男も子供ではない。“親に金をくれ”とは言ってはいけないと思っていただろう。これには、ちょっと反省している。
 “アメフトに入りたいなら、金くらいは何とかしてやる。体を鍛えてたくましくなれ”


と、どうして言ってやれなかったのか。。。
我が陸上部で言えば、“金がないから入部は止めてくれ”と言うのと同じである。
 これを読んでいる現役諸君がいたら、ご両親に
 “好きな陸上競技をやらせてくれてありがとう”と言ってください。



バイト

さて、次男としては早くバイトを探さないと どんどん生活が苦しくなることは分かっていたが、なかなか思うようにはいかない。我家の方針は(・・と言っても、方針ではなく金が続かないだけだが。。。)
 “遊ぶ金は自分で稼ぐ”
 
ある時、スターバックス(スタバ)のバイト募集情報を見つけた。場所は津ではなく1時間離れた四日市である。面接に先立ち履歴書の書き方もわからないので長女が指導していたが、“志望動機”が空白になっていた。
 (私)   お前さ、出身校も大事だけど、“なぜスタバに入りたいか”書かなきゃ意味ないぞ。
 (次男)  そんなこと言ったって、何書いたらいい??
 (私)   なんで、スタバに入りたいんだ。
 (次男)  そりゃ。。カッコ良いし。
 (私)   そうか、、、じゃ今から言う通りに書いておけ

 「昔からスタバに憧れていた。大学に合格したのでバイトをしてコーヒーの淹れ方や接客を身に付けたい」


 言われるままに次男は書いて提出をし、そして面接を受けた。
(次男)  ”成功体験”を教えてくださいと聞かれた
 (私)   三重大合格の苦労話を話せばいいじゃないか。
(次男)  それは当然 話したけど、その他にと聞かて。。中学校3年間 サッカーを続けたという話をして。。
(私)  いいじゃないか。それで
(次男)  面接の人から、学校(合格体験)やクラブのことは皆話します。他に成功体験はと聞かれて。。答えらなかった。
(私)   へーぇ、厳しいね。バイトでそこまで要求する? 入社試験と変わらないな。
(長女)  スタバは躾とか、厳しいらしい。
(私)   それで結果はいつわかる。
(次男)  全員 面接した後。いつごろかは言わなかった。


そして一週間後
(次男)  スタバ、落ちた。
(私)   落ちた!
(次男)  落ちた。あぁ。。
(私)   そうか、しょうがない。次を探すしかないな。
(次男)  まぁ、そうだね。


 このあと“すき屋”の募集で無事に採用がきまり、週に数回働いている。時間体は深夜だったり休日だったりと、従業員の1人としてシフト計画に基づいて決まるらしい。まずは、金を稼ぐということを体験すると良いと思う。

                     続く