その4 センター試験
1月15日(土)
いよいよ本番がやってきた。場所は名工大である。(昨年は愛教大)
「よく眠れたか?」と聞いたら、
「別に。。。」
と答えた。そして普段と同じリズムで出かけていった。少なくとも私にはそう見えた。
初日が終わって帰宅したが、ガッカリした様子も無く、家族が見ているバラエティ番組を見ながら笑っていた。(写真は名工大)
1月16日(日) 2日目、
“予備校に行って採点するから遅くなる”と言って出て行った。もちろん、私としては同じ失敗だけはして欲しくないと願った。
やがて22時過ぎに帰ってくると、開口一番
「けっこう出来た」
昨年は言い訳が口から機関銃のように出たが、口数の少ない息子の、いつもの表情であった。ほっとした。
息子のセンター試験予想点数
教科名 | 科目名 | 得点 | 満点 |
---|
社会 | 世界史 | 90 | 100 |
国語 | 現代文 | 73 | 100 |
| 古文 | 45 | 50 |
| 漢文 | 29 | 50 |
英語 | 筆記 | 135 | 150 |
| リスニング | 42 | 50 |
数学 | 数学Ⅰ | 94 | 100 |
| 数学Ⅱ | 91 | 100 |
理科 | 化学 | 82 | 100 |
| 物理 | 92 | 100 |
| 合計 | 773 | 900 |
食事をしながら予想した点数表を出し、ポツリ・ポツリと語り始めた。
「“漢文”は最近やってなかったからなぁ。ちょっと見直しさえ
しておけば、あと10点は取れた。」
「現役の時は“現代文”で点数を稼いだが、最近もどうも調子が悪い。今回もイマイチだった。」
「“化学“の問3は失敗したなぁ。。。」
およそ人間というのは、上手くいったことやマグレは棚に上げて、失敗したことを話したがる。
「俺の実力からすれば、もっと出来た」
と自慢したいものである。息子のこの手の会話は、上手くいった・結果に納得した証拠である。
(私) ところで世界史が90点というのは凄いな。
(息子) だって、直前は世界史しかやらんかったからな。
(私) 父さんの参考書は役に立ったか。
(息子) うん。「
各国別の整理*」は良く分かったよ。
(私) そうか、じゃ父さんのお陰だな。
(息子) 何言ってるんだ。俺の努力だからね。
聞けば、合計773点というのは模試含めて今までの最高点らしい。
(私) 「お前、やるじゃん! それともマグレ?」
(息子) 「実力半分、運半分かな?」
こういう和やかな会話が出来た幸せな1日、いやヒトトキであった。明日から、国立志望校の選択に向けた駆け引きの伴うステージに突入する。
ここで受験が終わってくれたら良いのだが。。。
「明日よ来るな。時間よ止まれ!」
素直な気持ちだった。
続く
(補足)
上記の世界史参考書「各国別の整理*」
「流れがわかる各国別・地域別 世界史Bの整理(山川出版)」は、私が“歴史能力検定”用に購入したが、息子の教材となってしまった。受験の歴史は横の流れ(他国との関係)を重視するが、この本は一国に限定して解説している基本書である。私は歴史能力検定よりも、海外旅行(中国・ロシア。。)に行く際のベース知識として役立っている。
プラス1 父からのメッセージ 11月
①予備校は、いずれ卒業しないといけない。
“悔いのない”・“やり残した勉強のない”ように。結果は、その後についてくる。
②自分の弱点は、集中的補強が必要である。
・残り3ヶ月で、2泊3日のホテル合宿を5回やれ。
・ここの重点は何時間勉強したか・どれだけ問題を解いたかである。
③残念だが、残り時間は少ない。
予備校の授業は12月4日に終了する。かなり早いタイミングである。勉強した内容をしっかり身につけて欲しいとの願いである。
ホテル合宿は昨年やって好評だったから、息子が望めば費用は惜しまないつもりでいた。結局2回ほどホテルに宿泊したが、合宿にはならず、予備校近くで1泊しただけであった。今思えば、予備校で集中しているので、ホテルにこもっての合宿は不要。息子の要求は、通学時間の短縮と翌朝の自習室場所取りだったようだ。
「家で美味いものが食べたい」
と帰ってきたのを思い出す。
プラス2 先日(2012年)の
センター試験
下記が1月14・15両日に実施されたセンター試験の講評結果である。2年前 息子が現役時は、数学で新傾向(異質)な問題が出題され
戸惑った受験生が続出したが、今年はほぼ“昨年並み”となっている。
難関大学・医学部を目指す受験生は2次試験が勝負なので、あまり時間が避けない。番狂わせが起こっていないことを願わずにはいられない。
陸上競技で言えば、金メダル候補がまさかの第1次予選で敗退するようなもの。選手も主催者も観客もがっかりする。
(ちょっと違うが、昨年の
世界陸上ウサイン・ボルトを思い出す)
センター試験の講評
科目 | 難易度 | 講評(東進ハイスクール) |
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国語 | 易化 | 全ての問いが例年通り。文章量が少ない |
数学Ⅱ | 難化 | 問題は標準だが、ボリュームが増加 |
英語 | 昨年並み | 問題構成に変化なし。バランス重視の配慮 |
物理Ⅰ | 昨年並み | 分野は昨年同様。複雑な式変形もなく負担軽減 |
化学Ⅰ | 易化 | 過去問が再出題。基本の勉強が重要 |
世界史B | 昨年並み | 近年と同傾向・文化史が異質 |
日本史B | 昨年並み | 暗記から理解重視へ。時事問題への対処必要 |
地理B | やや難化 | 地理的な考えを問う問題が中心 |