会長の”明日に架ける橋” その9(メキシコ国境)

ここはミシシッピィ川源流と同じで、歩いて渡ることは十分可能であるが、国境という人間が作った境があるため渡れない。
場所はテキサス州南西部にあるPresidio付近を流れるリオグランデ川である。川幅は10m足らずであり、両国の国境となっている。車を降りて写真を撮ったが、長時間いると不法侵入者として逮捕されてしまいそうで、すぐさま通り過ぎた。不法とは、もちろんメキシコからアメリカへの侵入である。アメリカは魅力ある豊かな国の証明である。


 渡りたくても渡れない橋


以下、メキシコとの国境について紹介する。
(国境検問所)
日本のように島国ならば海が国境であるが、陸
続きだとそうはいかない。しかし、国境全てを万里の長城のような壁にすることは現実には難しい。だから、主要道路にだけ検問所があり、パスポートを提出し厳しくチェックを受ける。残りの国境は、写真にある川や山などの自然である。国境では景色が変る。メキシコ側は貧弱な家が連なっている。道路も整備されていない。国力の違いが歴然と分かる場所なのだ。アメリカはいい。何度でも言うが実に豊かである。(カナダも豊かそうに見えるが、アメリカに比べれば違いは明白である)


(国境パトロール
上記の川のように、パスポート無しで入国する
ことは可能である。だから、不法侵入者をチェックするため、アメリカ側の国境近くにはパトロールがある。さしずめ日本の警察が車を止めて免許書拝見をするイメージである。私もテキサスやニューメキシコ州をドライブした際、何度も取り調べを受けた。免許書があればそれでOKなのだが、東洋人なので別室で取り調べを受けたこともあった。


(メキシコ内部の検問所)
この写真は、メキシコ中央部のサカテカスという街を通過する国道45号線の検問風景である。
ここは不法侵入者ではなくで、麻薬のアメリカ持込を取り調べている。メキシコの南部グァテマラ、さらにはコロンビアで栽培されたコカインのアメリカ侵入を防ぐのだ。軍人がライフルを持っており、逆らうと撃たれてしまうので従うしかない。メキシコは、半ばアメリカの経済植民地の感じがする。

いずれにしても川は自然が作ったものであるが、歴史を作り自然を管理するのは人間である。