会長の”質問魔”と呼ばれて(名大 土曜午前中)

社会人第2弾は名大編です。30年前は土曜日に授業がありました。懐かしい話です。



量子力学は仕事と関係ないが、単なる好奇心として学びたかった。というより、大学時代に勉強したが理解できなくて、やり残した内容だった。選んだ名大の授業は講堂のような広い教室で、学生数も多いからバレる心配など全く不要だった。しかし、ここで半年間勉強しても理解できなかった。本質を教えるとなると難しい数式の世界になるため、どうしても現象を話すだけの授業になるのは仕方ないと思った。
この領域を理解できるのは、物理的センスのある一部の人間か,マンツーマンで教わることの2つだと思う。なお、ここでは質問はしなかった。
一方、午前中に授業が終わると名大の図書館を利用して勉強した。図書館に入るには学生証を提示しなければいけない。「忘れた」と言ったり、係員がいないスキを狙ってゲートを突破した。昼食は名大の生協か八事近辺で食べた。入社2年目だったので学生気分が抜けきれておらず、授業を受けアカデミックな大学を歩く雰囲気に酔いしれた。楽しくて土曜日が待ちどうしかった。余計な話だが、当時付き合っていた女性に話しても理解してもらえず、大学生の彼女ができたのではと怪しく思われた。
なお、この量子力学には未練が残り、名大の授業が終了した秋から、会社の中で名大物理学科卒業の女性を捕まえて名著であるシッフ「量子力学」を2人で読んだ。彼女の物理的センスには感服したが、このやり方でも理解できず、これにて断念した。(女性に対する不純な動機は全くありません)。
 この原稿を書くに辺り、押入れにしまってあった量子力学の本を引っ張り出して読み返したが、やはり分からない。理解できなかった当時の自分を思い出して懐かしくなった。
「エネルギーが飛び飛びの値を取る」と言う理屈が、どうしても腹に落ちないのだ。根っからのアナログ(連続)人間なのかもしれないと改めて思う。