会長の ”そうだ京都、行こう。”  Vol. 4

一和(いちわ)

 大徳寺の北側に今宮神社(いまみやじんじゃ)がある。そして、神社の東隣、山門を出ると2軒の“あぶり餅”のお店、「かざりや」、「一和」が向かい合っている。京都だから毎日店を構えていられるのだろう。(写真 右が一和)
 あぶり餅の価格も量も同じであるが、味は若干ことなるらしい。看板に、かざりやは「本家」、一和は「元祖」と名乗っている。
 さて、今回紹介する一和は長保2年(西暦1,000年)創業というから、実に1,000年以上“あぶり餅”を作り続けていることになる。(左側の「かざりや」は400年続いている)
  1,000年!!

言葉が出ないのが実感である。

12月8日に一和を訪れて、あぶり餅を食べた(写真)。値段は15本で500円。15本と言っても一口サイズなので1人前である。2件の店を比較した長男の話では、一和は味が薄くてサッパリに対し、かざりやは所謂みたらし団子のタレに近いとのこと。
 


(プラス1) 今宮神社

神社・寺院には、何がしかの“ご利益”がある。ここ今宮神社は疫病退散の神である。
 時は平安。疫病を祓うために、京中の人々が疫神を祀ったのに由来されるとされ、長保3年(西暦1001年)の疫病流行の時は、神殿を造営し今宮社と呼ばれという。また京都三大奇祭の1つである“やすらい祭”も無病息災の1つであり、毎年4月の第2日曜日に行う。その内容は、


『桜の花が散る頃、疫神は花の精にあおられていたずらをして回ると云われ、疫病の源はここにある。祭りでは、赤毛・黒毛の鬼たちが笛や太鼓のお囃子(はやし)に合わせて、長い髪を振り乱しながら踊る。祭りの中心はたくさんの生花で飾られた大きな赤い花傘(はながさ)であり、やすらい踊りで花傘に惹き寄せられた疫神は疫社へと鎮められ一年の無病息災が祈られる。
「やすらい花や」の掛け声とともに、祭りの列が町を練り歩き人々の健康を祈る伝統のお祭である。祭りの中心は、たくさんの生花で飾られた大きな赤い花傘(はながさ)。やすらい踊りで花傘に惹き寄せられた疫神は疫社へと鎮められ一年の無病息災が祈られる。』


 さらに、神社境内には座布団の上に乗った不思議な石「阿保賢さん」があり、古くから「神占石(かみうらいし)」といわれている。
 この石を手の平で三度打って持ち上げるとたいそう重くなり、再度願い事をしながら三度手の平で撫でた後、石を持ち上げて軽くなれば願い事が叶うらしい。
 別名「おもかる石」とも呼ばれる不思議な石である。


さあ、今宮神社で健康祈願をしてから“あぶり餅”をガッツリ食べよう。


そうだ京都、行こう。