会長の”質問魔”と呼ばれて(材料力学:愛工大 土曜夕方) 

質問魔シリーズを連載してきましたが、今回で終了です。

材料力学は機械工学の力学科目の1つである(材料、熱、流体)。仕事上必要であるため何としても理解したかった。そこで大学の授業スケジュールを調べた結果、愛工大(豊田 八草)が土曜日の夕方やっていることが分かった。
名工大のように学生の顔をして授業を受けようとも思ったが、私立でもあるし捕まって会社に通報されるのもつまらない(悪いことをしているのではない)。そこで、「聴講生」として登録し堂々と受講することにした。授業料は6,000円/科目・半年 だったと思う。簡単な審査(履歴書と受講動機)でOKをもらい、前期・後期と通年通った。講師はM先生という方で、私の質問にも丁寧に答えてくれた。大学にくる以前は、「技術士」として働いていたらしい。今でも覚えているのは、先生の部屋で雑談をした時のこと。
 先生 「長坂君は、どこの学校を出たんだ?」
 私  「はい、千葉大学です」
先生はびっくりした様子で、さらに
 先生 「はい。と言って千葉大学じゃないか」
 私  「はい。」
 先生 「はい。と言って凄いじゃないか」
ここで始めて、千葉大学というのは、「凄い」と思われているのが理解できた。幸か不幸か、受験戦争のイロハを知らずに3年に編入したためレベルが分からない。例えば、千葉大学より東京大学の方が合格するのは難しいだろうが、どの程度難しいかが分からない。(5回に1回くらいは合格するとか、全く刃が立たないのか。。。)。実際のところ編入試験は大学入試よりは簡単だと思う。なぜかと言えば、半年間の勉強で入学できたからである。しかも当時の私でも合格した。今から思えば、あの時大学編入を決意し合格できたことは、その後の人生に大いにプラスになったのは確かだと思う。

 「本当は勉強したいんだ。だけど、クラブが忙しくて、、、真剣に勉強するには時間が足りなくて。。。」などと言い訳ばかりしていた高専の5年間であった。浪人すると宣言したときに、同級生の間で「長坂が合格するか否か」の賭けをやろうとしたところ、誰1人として合格すると思った奴がいなくて賭けにならなかったらしい。しかし当の本人は不合格とは微塵にも思わなくて、大学で勉強する自分を描いていた。(ノー天気人間なのだ)
 最近わが子供達が受験する年代になり、当時のことを思い出しながら親として説教することがある。

「自分の人生だから、やりたいことがあるのなら誰に何を言われようとやれ!そうでないと、つまらない。」

 
 以上で、“質問魔”シリーズを終了します。説教じみた話を連載したので、次回からは、
「大いなるアメリカ」と題し写真を交えて紹介したいと思います。