(長坂) 雪の京都   常照寺(鷹峯)

 写真は、前回紹介した光悦寺から徒歩で5分のところにある常照寺(ジョウショウジ)。雪化粧した赤灯籠が、寺をより美しく見せてくれた。鷹峯はマイナーな場所だが落ち着ける。さて、ここを訪れた理由は、我家がお世話(檀家)になっている曹洞宗の寺と同じ名前であること。このお寺は日蓮宗だったが親しみが沸いた。

拝観をお願いすると、
「今日は月釜(お茶会・・陸上でいうなら月例会)ですが参加しますか?」
と聞かれて、作法も殆ど知らないが
「素人でも可能なら是非お願いします。」

と即答し、表千家の作法のもとコーヒー代わり?に抹茶を頂くことにした。ホストは寺の住職で、外部の先生・お弟子さんが出際良く?とは言わないまでも、日頃の勉強内容を実践してくれた。先生(女性)を見て、
“たしかTVで見たことあるよな。。さすが京都だな。”
と感心し、こんなことなら妻(一応裏千家の嗜みがある)に基本くらい習っておくべきだと思った。

ところで、ここ常照寺は、吉野大夫が寄贈した「吉野の赤門(写真)」がある。今で言うなら高級クラブ+風俗のNO.1で、文献によれば和歌、連歌俳諧に優れていて、琴、琵琶、笙が巧みであり、さらに書道、茶道、香道、華道、貝覆い、囲碁、双六を極めたという。本当かな?と思わないでもないが、凄い人だったらしく毎年4月の第2日曜日には太夫を偲び「吉野大夫花供養」が、ここ常照寺で執り行われる。太夫に扮した女性の登場や野点席が設けられるというから、是非行ってみたいと思う